片倉館は昭和3年(1928)に建設された、鉄筋コンクリート造りの温泉保養施設である。設計者は、大正から昭和初期の建築家 森山松之助で、建物を構成する尖塔と煙突、水平屋根と傾斜の強い屋根などは非対称の美しさを見せ、ヨーロッパ中世の町並みを彷彿させる。 内部を飾る動物意匠の数々、ステンドグラスなどにも童話風の趣がある。また、敷地内の洋風庭園と和風庭園も建築物とよく調和している。

2002年に建築士会諏訪支部青年委員会の協力により、ライトアップのための照明を施した。